カテゴリ
以前の記事
画像一覧
ブログパーツ
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ブログジャンル
|
いよいよ、今年のベルリン映画祭も終盤。
ドイツ時間の本日19時からいよいよ授賞式が始まります! 世界の「いま」を考える映画がずらりと出揃った今年度。 俳優たち、監督たちは、この揺れ動く世界情勢をどう捉え、どう発言するのか、自分たちの姿勢を強くアピールした映画祭でもありました。 記事を書かせていただいたので、ご興味ある方、よろしければぜひ! → 下馬評ではこのアキ・カウリスマキ監督の作品、そしてカンヌでも注目されたハンガリーのIldikó Enyedi監督の「On Body and Soul」がトップ。そしてもちろん、ベルリン映画祭9回目の招待となるsabu監督が賞をとるか?も気になるところ。 ![]() さて、ベルリン映画祭は「政治的」な映画祭だとよく言われます。 実際私もよくその言葉を使うのですが、そもそも「政治的」ってなんなのか? ドイツ語のポリティーク、英語のポリティクスって言葉は、 古代ギリシャ語のポリス、からきてるそうです。 まち。都市。人が集まってる場所。 つまり、人が人と対する中での、あり方というか、 なぜいまここで映画を作るのか、演じるのか、延いてはなぜ表現をするのか? 自分は誰に対して、何を、どうしたいのか? って話なのかなと。 日本語の政治、という言葉の字面とはちょっと違いますね。 Andres Veiel監督のヨーゼフ・ボイスのドキュメンタリー映画を見て「誰だってアーティスト jeder Mensch ist ein Künstler」という彼の言葉について、またアートと政治について改めて色々なことを考えさせられました。 ![]() ErichPuls/KlausLamberty © zeroonefilm/ StiftungMusemSchloss Moyland これは誰もが彫刻を作れるとか、「アート」を作り出せるということではなく、「誰もが世界を、自分を取り巻く世界を変えられる」という、強いメッセージだと思いました。 そして、昨晩は吉田光希監督の「三つの光」を鑑賞。 これも、ものを作るということ、 表現することについて、考えさせられる映画でした。 自分の“作るもの”に対する疑問と不安、交わされる言葉と、飲み込まれる言葉。 ゆっくりと暗くなっていく街の中を走る車。不穏な音楽、倉庫の重い扉の金属音。 丁寧に、静かに、そこにある空気感、息遣いをとらえていく映像なのですが 池田良さん演じる「K」の、その場の空気を乱す言動のせいか、途中途中で挟まれる、アレ?と首をかしげるシーンのせいか、どこかサスペンスのようでもありー ![]() 最後の最後にアレッ!となって終わり。 ハッピーエンドではないのですが、奇妙な爽快感もあって、面白かったです! ある映画評にも書かれていたのですが、まさにベルリン映画祭フォーラム部門らしい映画。 一緒に行ったドイツ人の友達たちも絶賛していたのですが、彼らが指摘していたのは、ここ数年の(ベルリン映画祭、特にフォーラムに招待されている)日本映画に共通する閉塞した空気感。それが良いとか悪いとかではないのですが、石井裕也監督の「夜空はいつでも最高密度の青色だ」をこの前に見ていたため、色々なキーワードがかぶっていたのが気になりました。 そして舞台挨拶に出てきた俳優さん4人とも、、、「映画のまんまじゃん!」 ![]() 確かにちょっとした動きやキャラが、そのまんま。じっくりと話し合い、「彼らにしかできない役を演じてもらいたかった」と監督。主演の真木恵未さんも「自分の心を裸にするような感覚、風が吹いても痛むような感じでした」と。 池田良さんはひょうひょうとしてて、すでに大物の風格が。自分を見せる、ということに意識的な方だなという印象。橋口亮輔監督の新作「恋人たち」にも主演しているそうで、これも見たい〜! 「三つの光」、ご興味ある方はぜひ! 今晩、まだ上映あり。当日券も映画館で購入できます。 2月18日22時15分〜 Cubix 9 「Beuys」もまだ当日券があるかと思います。 2月19日9時30分〜Zoo Palast 1
by berlinbaubau
| 2017-02-18 20:07
| 映画、だいたいドイツ
|
ファン申請 |
||