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ドイツ各都市でクリスマスマーケットが開催されていますが
たぶん、 ドイツのクリスマスマーケットで一番有名な街は、 ニュルンベルクの「クリストキントのマーケット(Christkindlmarktクリストキンドルマルクト)」ではないでしょうか? 1628年から書類にその存在が記されているマーケットは ドイツでも最古の部類に入り、また屋台では伝統的な玩具やクリスマス飾りなどしか販売が許されていないため、しっとりと昔ながらのクリスマスらしい雰囲気が漂い、とても素敵なのです♡ ![]() さてしかし、この名前にもなっている クリストキント(Christkind)とは? 辞書をひくと 1: 生まれたての子どもの姿をしたイエス・キリスト=Jesuskind 2: (クリスマスにプレゼントを持って来てくれると子どもたちが信じている)天使、という2つの意味が見つかりました。 ニュルンベルクに現れるのはどうやら、 2番目の天使の方のようです。 ![]() たっぷりと長い金髪の巻き毛の上に、大きな冠をかぶった笑顔のかわいらしい女の子。この「クリストキント」がニュルンベルクのマーケットに初めて登場したのは、1933年のこと。 1933年でニュルンベルク…… と言うとナチスのことを思い浮かべざるを得ませんが、、金髪の可愛らしい女子をマスコットとしたのも、当初はそういう背景があったのでしょう。 当初は女優さんがクリストキントに扮していましたが 1970年から、市民の中から選ばれるようになりました。 応募資格は、 ニュルンベルク生まれ、もしくは在住歴の長い 16〜19歳で、身長160cm以上、 高所恐怖症でなく、悪天候に強い(?)女子であること。 最終選考に選ばれた6名ほどがニュルンベルクの新聞に掲載され、 市民の投票によって、最終的に1名が選ばれます。 市民によって選ばれるからかとても思い入れが深いようで、 ニュルンベルクの人と話した時「私は前のクリストキントの方がかわいかったと思うわ」「いや、今の子の方がいい」……と皆さんごひいきのクリストキントがいるようすで面白かったです。 クリストキントの任期は2年。 「アドヴェント時期以外は暇なのでは?」と思ったのですが、 マーケットのオープンを皮切りに 12月いっぱいはマーケットに顔を出し、サイン会や写真会、孤児院や病院、ホームレス施設などを巡り、他の時期にも海外の姉妹都市のイベントに招待されたり、様々なシューティングや取材など、とても忙しいのだそうです。 ほとんど皆学生さんなので、休学をしてこの任期をこなすのだとか。 なかなか大変ですね、と言ったところ 「私はクリストキントですから!」とのお答え。 お金をもらって演じている、というのではなく、あくまでも本当に「クリストキント」という存在になり、皆に笑顔を分けてくれているようでした。
by berlinbaubau
| 2012-12-02 08:25
| ドイツのこと
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